逆さまの世界(テレワーク)
久しぶりに出社した先日のこと。
会議を何本か、と久しぶりに顔を合わせる人との距離を保った談笑など。
ずっとコミュニケーションに飢えていた私は、きっと満ち足りた心になって帰ると思って出社したんだけど、なんか感覚が違った。
オフィスはとても居心地が悪かった。
オフィスで使っているPCはいい性能、大きなモニターもあるし、でも前より色んなものに触りたくない。ドアもコピー機も何もかも。特に皆で共用しているものは。(電話機とか)
オフィスにいる人は飛沫感染を恐れているのか、皆黙ってるし、表情は見えない。
家で会議している時は、笑顔が見えたのに。もっと毎日朗らかで会話も多かったのに。
家で話す方が、距離とか色んなこと気にしなくていいから、精神的に楽になってしまったのか。
今は、コミュニケーションの本流がテレワークの中にあって、支流がオフィスにある、そんな感じ。
オフィスで、最近映像で何度も見ていた人に、何か月ぶりかで挨拶したら、
肉眼で見えているその人が、アバターのように見えて愕然とした。
これはリアルに近いVR? こんな感覚になるのは私だけなのか?
皆も自分も、もっと出社するように戻ったら、またいつか逆転して元通りになる日が来るんだろうか。
家がバーチャル、オフィスがリアルに。
私は今まで割と会社大好き人間で、特に出社大好き人間で、テレワークできる時も積極的にやりたいと思ったことは無かった。
なのに、今日はオフィスには全く魅力を感じなかったどころか、「なんか嫌だな」「快適じゃないな」という感想が浮かんでしまって、とても戸惑っている。
本当にコロナってやつはなんなんだ。
環境を無理やり変える嵐だ。
あの頃はよかったなあ、なんて懐かしむ暇も与えてくれないほど、前しか向かせてもらえない。
コロナに奪われたものを数えるだけなのか、コロナに正面から逆らい少しの隙間を見つけて生きるのか、
それともコロナとは全く交わらない新しい傾きのベクトルを見つけるのか。
あえて、今までと逆さでいることを意識すると、コロナとうまく寄り添える価値観が、ヒントが見つかるような気がしている。